今日はポマンダーを作りました。ポマンダーとは柑橘系の果物に丁子(Clove)を刺し香辛料(Allspice, Cinnamon など)をまぶしたもので、クリスマスの飾りや、ルームフレグランスに、クローゼットの虫除けになります。昔からクリスマスの時期に見かけ作ったこともあったのですが、ポマンダーの歴史を知ると、そこには生死をかけたストーリーに出逢いました。
下水処理の設備が整っていなかった中世には、悪臭を避ける目的、ヨーロッパ中で流行したペストの疫病感染防止や魔除け、お守りに花や木、ハーブなどを持ち歩いていたそうで、これがポマンダーの元になるそうで、こうしたオレンジやレモンなのにクローブを刺すのは16世紀になってからのことだそうです。
その当時の肖像画の中にポマンダーの元になる陶器や金銀銅製の容器にハーブを入れたものを首や腰など、身につけている人々に出逢えます。当時に肖像画に描いてもらえる人達は庶民のクラスではなかったことでしょう。今は誰でも使えるハーブやアロマオイルなども、遠い昔には庶民の扱えるものではありませんでした。ハーブは金銀と同じくらい価値の高いものでした。
お店に行けば、沢山のハーブがパウダーになり並んでいます。それらが、どのような植物で、どのような姿をしているのか、、ボトルの中のエッセンシャルオイルになる前の植物はどのような姿をしているのか、、
ポマンダーに丁子(Clove)を刺しながら、オレンジに刺すことを考えついた昔の人々のことを凄いな。。と
思わずには入れません。
『作り方』
オレンジやレモン全体に丁子を刺しこんでいき、シナモンやオールスパイスなどパウダーをまぶし乾燥させます。